合格!QC検定 1級 論述・論文(二次試験問題)対策のヒント&助言

QC1級キャッチ

【合格ブログ】QC検定1級論述(二次試験)問題の傾向とその対策.複数回合格者が語るノウハウみたいな(;^ω^)

QC検定1級論述(二次試験)問題の傾向とその合格対策みたいなものです.毎年1級か準1級には合格してるので,たぶん皆さんのお役に立てるのではと思ってます.よろしくお願いいたします。

1級論述(二次試験)問題の概要

1級問題は120分.
その中で2~4級と同様のマークシート式の問題(手法編・実践編)に加えて
A4レポート用紙一枚分の論述問題があります.


これらは時間が分かれているわけではなく,2時間(120分)の間に両方を解く必要があります.


A4一枚に解答を記述するには大体20~30分は必要なので,マークシート問題は90分程度で完了する必要があります.


これがなかなか難しくて,大概100分を超えてしまうので,論述が書きなぐりになり2次試験(論述)が通らないことがよくあります.


なぜかというと,手法編で解けない(またはもうちょっと時間があれば解ける)問題にずるずる時間をかけてしまうから,この試験ではマークシートで7割取れていればいいので,そこはすっぱりと切り捨てる気持ちが必要です.(難しいけどね;)


知り合いなどでは,それを避けるために論述問題から解き始める人もいました.それはそれで大正解ですが,なかなか大胆なやり方かもしれません.合理的とは思いますがなかなか度胸がないとできない方法です.

1級論述のテーマ

1級試験表紙

論述問題は4つの出題から1つ選択して解答します.

次の[1]~[4]の設問からひとつを選び,論述問題用の解答用紙に解答を記述せよ.必要に応じて図表を用いて補ってもよい.なお,解答に当たっては,選んだ設問の指示に従うこと.また,対象業務に関するあなたの立場を明確にすること.・・・云々.

みたいな感じで問題には指示されています.
大体対象となる対象業務は,『研究・開発・設計』部門,『製造・工程管理』部門,『購買・調達』部門,『品質関連』部門(QMS,品質教育含む)みたいない感じでしょうかね.

どの業務の担当でも10年から15年ぐらいの実務経験があれば,まぁ解答はそれほど困難なものではないと思います.ただ,問題は模範的なことを求めているので,失敗しただけの内容や,実際の環境の不出来(会社の上司や幹部がアホだとか,会社が流行りの文言に弱くデータサイエンスだのAiだのタグチメソッドだの訳もわからす振ってきてSQC担当としては困ったもんだ等)を訴えるだけの内容では通りません.あたり前ですが(;^ω^)でも書いちゃう.

テーマ別の論述対策:『研究・開発・設計』部門

一番論述しやすくもあるし,難しくあるのもこの部門としての解答.
問題としては

実験計画法や各種多変量解析を用いる際に注意すべき点を,あなたが関与した自社の事例を用いて記述せよ.云々

系の問題.
まぁ,ちゃんとやってれば今までに手掛けてたものをさも自分が主体となって行いました的なことを書いておけばいいのですが,結構こんなことちゃんとやってるのって大手の企業か自動社関連産業,薬剤関係の会社ぐらいで,急に大きくなった製造業とかはほんとにいい加減だから事実はなかなか書けないところが辛いところ.


この手の問いに,「普通はこうするべきだか,実力のない当社ではこのように曲解してデータを云々」と書いて落ちたことがあるので,まぁ,あまりみっともないことは書かない方がいいかと思います.


「当社の事実としてはこうだけど自分はちゃんとわかってますよ」という解答はダメで,できてない会社に勤めていても「出来てます!」と解答してください.
がんばれ!

テーマ別の論述対策:『製造・工程管理』部門

このテーマでは解答したことがないのですが,毎回大体こんな感じの

製造工程で発生した不具合の再発防止や是正処置で特に気を付けるべき内容を自社の事例を用いて云々.

みたいな問題が出ます.
こんなのはQCの基本的な内容なので,普段の仕事で説明しやすいものを持ってきて自分なりに特に気を付けた内容を説明すればまぁ大丈夫かと.


製造工程を外部に委託していたとしても,かえってその方が注意すべき点が多くなって解答しやすいかもしれません.


ここも多分,自社の取り組みはとても外部に話せるものではないとしても,出来ているものとして解答する必要はあります.きっとね( ^ω^).いや絶対

テーマ別の論述対策:『購買・調達』部門

ここも今まで解答したことがないのですが,主にサプライヤー管理のことを問われます.

納入品に問題があって,サプライヤーに対して第二者監査を行う際にどのようなことに注意すべきか.なた今後の再発を防止するために品質管理をどのように指導すべきか.みたいなことを問われることがあると思います.

ほかに,サプライヤに関して抜取検査とか間接検査,無試験検査の移行等についての管理などを問われることがあります.(あった気がします;)

ここは,なかなかISO認証対応とかQMS関連の業務経験ないと難しいね.

テーマ別の論述対策:『品質関連』部門

この部門に関しては結構幅広い設問があったりします.
SQMに関することや,TQC/TQMを推進するにあたっての自社独自の取り組みとか,新入社員に対する品質教育のあり方だとか,安全関連との絡みだったりとか毎回多彩な設問がでてきます.
でもまぁそんなにぶっ飛んだ問題はなく,品質関連部門にいてQCやQMSに取り組んでたら当たり前に出てくる問題を問われます.

もし,SQCの実務対応に自信がなくて(自分の会社では全くそんなことやってなくて),そのほかの製造・調達部門での論述にこたえられそうなものがなかったら,ここを選択するのが無難ではないかと思います.

・・・選択したことないけど(;^ω^)

QC教育関連もここに入るかもしれないので,もし,社内でQCを説く立場にいたら設問のテーマに絡めて「教育をこのように留意して行っている」とか書いても受かると思います.わたしは設計関連の問題で,その手の内容のこのような部分を,このような事態にならないように普段からこの部分を留意して教育している云々,みたいなこと書いて受かったこともありました.

まとめ

どの選択肢を選んでも,素直に  “こうあるべき!”  ってことを  “このように行いました”  と自信をもって記述しておけばたぶん大丈夫です.

問題によって,解答に含めるべきキーワードみたいなものがあるような気がしますが,それは個々の問題を見て見ないとわかりません.でも経験上「あ,これ書き忘れた!」って言葉があったときは論述通ってなかったことが多いような気がします.(準1級どまり;)

問題も結構気を使っているようで,どの選択肢もたとえ担当業務が違っても解答できるようなものになってます.設計部門でちょっと難しいものが出たりしますが,その時はほかの選択肢で解答しましょう.


わたしはおもに設計の立場で回答してますが『タグチメソッドで云々』の設問の時は避けるようにしています.
ちょっと文句書いちゃうんでね(;^ω^)

 結構対象を選ぶ手法なのにみんな“万能薬”みたいな感じでいいますからね.

まぁとにかく,1級を受検しようとする人たちならまず大丈夫!

あとは読みやすい字で時間内に書ききれるかどうか.それだけが課題なので,受検予定の人は過去問のテーマで30分以内でA4一枚書ききれるように練習しておくことをお勧めします.

簡単な漢字がなかなか思い出せないことがよくあるよ(=゚ω゚)ノ~Good luck

コメント

  1. KO より:

    突然のコメント、大変失礼します。
    ブログ拝見しました。QC検定1級の論文対策、参考にさせて頂きます。
    論文試験突破に関していくつか具体的な相談をさせて頂きたいのですが、よろしいでしょうか?ニキシー様の対応して頂ける、可能な範囲でかまいません。
    よろしいようでしたら、またコメントさせて頂きます。
    よろしくお願いします。

  2. 回転焼きと冷し飴 回転焼きと冷し飴 より:

    確認遅くなってしまって申し訳ありません。
    わたしの対応できる範囲でなら全く問題ないのでお気軽にどうぞ。( ^ω^)

  3. KO より:

    ご返信、どうもありがとうございます。
    現在、相談させて頂きたい内容をまとめております。後日、再度コメントさせていただきます。会社でメールがないため対応できるのは平日では17時以降になります。少し長くなりますが、、、。
    よろしくお願い致します。

  4. KO より:

    よろしくお願い致します。論文試験は広い範囲の中、出る問題はピンポイントなので解答事例を用意しても外れると書けない状況に陥ります。その心配から現在の私の用意した解答事例は「広く浅く」になっています。第30回の試験では事例は13例ほど用意しました。振り返ると解答事例の数が多く、内容の詳細な部分まで覚え切れていませんでした。もっと数を絞って確実に暗記、再現できる方がいいのでしょうか。なお、「広く浅く」とはいえ数学を主に使う手法分野(例えば第12回の第1問:サンプルサイズの問題、第18回第1問:計数値データの解析の問題)は私の直接の経験も、会社の取り組みも少なくほとんど準備できていません。解答事例は実践分野が中心です。基本的な質問で恐縮です。よろしくお願い致します。

    • 回転焼きと冷し飴 回転焼きと冷し飴 より:

      あけましておめでとうございます。
      返答非常に遅くなってしまって申し訳ありません。
      「統計的な手法を用いた実例を述べよ」の問題はティア1レベルの会社なら難なく解答できると思いますが、私の勤め先もQCストーリーすらままならないような状態なので試験中に妄想して論述してます。
      実践分野系の問題ならたぶん自分が主にやってなくても内部監査員になったり、なにかの取りまとめなどの経験を思い出してかけば掠りはすると思います。
      気を付けることは、との問題も解答に含めなければならないキーワードがいくつかあって無理やりにでもそれをねじ込むと合格率上がるような気はしてます。
      とにかく、問題がどうであれ自分の得意な分野に引き込んでストーリーを練り上げて、かつキーワードを含めるのがいいと思ってます。
      私は社内でSQCの教育担当などをしているので、どんな問題でもそこに引き込めるようなら無理やり教育の話にして書きあげてます。
      ある同僚は出題されそうな内容に対して、あらかじめ結婚式のスピーチのごとく解答を用意してましたが、それはそれでなかなかきつそうです。もちろん彼は空振りでした(;^ω^)

  5. KO より:

    あけましておめでとうございます。ご返信、どうもありがとうございます。
    やはり、「キーワード」は大事ですか、、、。アドバイスありがとうございます。ここで質問させて頂きたいのですが「キーワード」は単に「書けばいい」ということでしょうか?それとも定義等までしっかり「再現できる」レベルまで必要でしょうか?後者ですとかなり膨大な準備が必要と思います。現在、私は後者で対策をしていますがなかなか覚えられず苦労しております。よろしくお願い致します。
    申し遅れましたが簡単に経歴等を。この3年で準1級は3回合格しました。現在、無機化学関連の製造業務に従事し、品質管理やQC関連、顧客対応には直接かかわりのない仕事をしております。なにぶんQCや製造管理にあまり力を入れていない会社で論文のネタ探しには苦労しています。過去の専攻は生命科学です。会社の情報・金銭面の支援もなく、周囲に受験仲間もおらず完全独学です。

    • 回転焼きと冷し飴 回転焼きと冷し飴 より:

      お疲れ様です。
      返信遅くなってしまって申し訳ありません。
      感触として「書けばいい」で十分だと思います。2時間の試験の最後の二十分程度で書きあげなければならないので「その話の流れだとその辺の言を2,3加えておくとそれっぽい感じがする」で十分だと思います。例としては、実験データ云々を採取した場合、そのまま統計処理ソフトに放り込むのではなくグラフにして確認云々とか、要因解析にはQC7つ道具の統計要因図を必ず見直して云々とか、基本を重視するような姿勢が伝わるような感じにすれば私の場合は今まで何とかなってました。まともに社内のことを書くと愚痴になってしまうので(お題が品質工学の時に「その手法には対象に向き不向きがあることが社内のだれも理解できていなくて説明に苦労している」とA4すべて愚痴で埋め尽くして落ちたことがありました;)自分は本当はこうしたかったことを実際に行ったように書けばいいと思います。

      わたしも完全独学で、そもそも数学が得意でないのでどえらく苦労しましたが、やはりQCの基礎やSQCはメーカーと名乗る限りはとても重要なのでトップから末端まで社内に理解者は全くいませんが、後進が少しでも世間並みに近づけるように土壌を整えるのが定年までの自分の役割だと思っています。
      一所に頑張りましょう。

  6. KO より:

    今日は雇用調整がらみで休みとなってしまいました。
    アドバイス、ありがとうございます。論文試験は、そんなに難しく(構えてしまう)必要はないという理解でよろしいのでしょうか、、、。
    大変参考になりました。また、これからキーワードを意識し今まで作成したレジメを見直してみます。「自分の書きやすい分野」を洗い直し、本番で可能ならそちらにもっていけるように戦略をたててみます。
    再度、質問させて頂きますが論文試験では「図」を入れる前提で試験に望まれていたのでしょうか?図はスペースを取りなかなか入れにくい、と感じています。しかし説明には図を用いた方が便利場合も多々あると感じています。どちらがよいのか自分の中では結論が出ていません。
    よろしくお願い申し上げます。

    • 回転焼きと冷し飴 回転焼きと冷し飴 より:

      お疲れ様です。
      またまた返信遅くなってしまって申し訳ありません。
      わたしは図を描いたことはないです。(;^ω^)
      時間に余裕があれば挑戦したいところですが、元々使える語彙が少ないところに時間もないこともあって
      情けないですが試験中に図を思いついたことはありません。
      監査の分野の説明で、組織形態とか方針とかが描ければいいような感じがしてきました。
      それとか教育体系で自分の立場を説明するときにも使えそうな気がしてきました。
      次回の試験はちょっと気に留めてみます。
      ・・・余裕は全くないと思いますが( ^ω^)

      それでは失礼いたします。

  7. KO より:

    ご返信ありがとうございます。
    お聞きした図のコメントの件、参考にさせて頂きます。悩ましいですがやはり図までは対策できそうにないので
    私も入れないで進めてみます。また何かありましたら質問させて頂きます。どうもありがとうございました。

    話は多少逸れますが、、、、。QC検定準1級を取ったことで、QCに関して何か会社の意識を変えられないかと、私も考え行動しています。そのひとつが、小集団活動のリーダーとしてまずはQC七つ道具や新QC七つ道具を中心に小集団活動をすすめる意識をもつことです。会社にはQC検定準1級を取ったことはあまり公にはしていませんが、、、(取得の届出だけはしています。)。困りごとに対して考えやすくなるツールであると説いてもなかなか理解してもらえず苦労しています。上(事務局側)が全く理解していないのでさらに大変です。QCの常識からみて見当違いの意見は常です。私ひとりではなかなか進みませんが、まあ、あまり気張らず地道に頑張っていきます。

    • 回転焼きと冷し飴 回転焼きと冷し飴 より:

      返信遅くなってしまって申し訳ありません。
      お疲れ様です。
      力強い同志がいて心強いです。

      組織トップの品質に対する心がけ次第ですからね。
      まちがいなく小集団活動が肝なのですが、うちの会社はここ数十年やってません。(;^ω^)
      数十年前はそれっぽいことに取り組みだしたのですがすぐに熱は冷めました。
      デミング賞を目指すような会社にいたらそれはそれで大変なんでしょうが
      品質管理に全く無縁なのも困ったもんなので(でも会社のWebには「TQMを推進してどったら」とか書いてたりします;)
      こちらもできる範囲で頑張るつもりです。
      よろしくお願いいたします。m(__)m

  8. KO より:

    コメントありがとうございます。
    そうだったんですか、小集団は休止状態だったんですね。
    当社では通年で活動していますがコロナでほんど休止状態です。雇用調整がらみの休みで個人がバラバラに休み皆で集まれませんし、密が気になり部屋では集まりにくいので。
    私がリーダーのサークルだけが活動しているみたいです。。。生産も戻ってきて今月から雇用調整の休みがなくなり集まりやすくなりました。秋には社長プレゼンがあるので手を抜けません。
    まあ、あまり気張らず頑張ります。

タイトルとURLをコピーしました